彼女は非常に基本に忠実で、悪く言えば非常に堅く、よく言えば彼女の言うこと聞いていれば間違いない。という印象を受けています。セッション時間まできっちりとまとめさせられた彼女のクラスでは、まずボディーリーディング時からセッションでのストラデジーを明確に立ち上げ、それらの時間配分まできっちり考慮してセッションへと臨む。そんなイメージを彼女からのクラスで得ました。
実際、彼女はベーシックトレーニング以外にもムーブメントの講師でもあり、その他のワークショップも多岐にわたって開催しているのですが、彼女のワークショップ、その名もずばり”Back to Basic”です。
私ごとで申し訳ありませんが、個人的に苦手なのは”基本”とやらです。ですから彼女のクラスでは教えられた通りにやることが目的で、いわゆる自分の考えを出せないと感じて、やりにくい印象がありました。まぁ初めて他人様を触るということにおいて、いきなり自分の色など出せる由もありませんが、あまりにもきっちりとお固くされると、どうも腹の座り心地が悪くなります。
私は子供の頃から、「するな!と言うことをする」そんな子供でした。ダメと言われたら余計に、やってみたくなる。そしてやった後で、なるほどそういうわけかぁ、、なんてのんびり笑える時もありましたが、どうしようもなくパニクる時もありました。物事が不調なときは取り敢えずやってみて、壊すか治るか。一か八かの人生です。
こんな私でもまぁ、歳を重ねるごとに自分の性格を熟知し、欠点を補える手法として基本を楽しんでみると、こいつは非常に奥が深い。なんせ物事の核となる、誰にでもわかりやすくまとめたものが”基本”として世に出回っているのでしょうから。
ロルフィングを一種のアートだと考える私は、あらゆる可能性を見出すために決まりきった手法やこれまでの常識を取り払った先に、とんでもない奴がひそんでいると思うのですが、リスクは何事にも常に存在しています。そんなリスクをものとせず闇雲に向かえるのは、無知であるがゆえに「基本」をはっきりと頭に入れることで、いつでも最悪の事態を回避できるのではないかと最近は考えています。
彼女に「基本」の重要さを教えてもらえたことは、その後のロルフィングにおける考え方の基礎となり私自身にしっかり根付いていくのでしょう。私のトレーニング、Phase 2 でメイン講師を務めてくれた彼女の名は、Pierpaola Volponesです。