人間的動物

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テレビって最近どうなんですか。私はお正月しかテレビを見ない人なので、よくわかりませんが、まぁはっきり言ってしょうもないもんだと感じています。日本のメディアに対しては、批判的というか勝手にしやがれ派なんですが、そのテレビを見てこの国の世論が動いている(動かされてる?)ようなので、もう少し「しゃん」として欲しいところです。

そんなテレビ局、面白いもの見つけました。新聞記事からなんですが、英国の地上波4ch この局は、2012年ロンドン・パラリンピックの放送を成功させたとして名を挙げた局らしいです。そんな局の番組である「Naked Attraction」ちょっとした出会い系なんですが、かなり大胆であり画期的です。日本では違った意味で巷を騒がした恋愛番組ですが、個人的には全く比べ物になりません。この番組18禁ぶっちぎりの構成になっており日本では考えられませんが、趣旨がかなり面白いので、ご紹介します。

内容としてはいたって簡単。一般素人のパートナー探しです。6名の候補者の中からデートするお相手を探すといった、一見なんの変哲も無い番組です。ただし、そのパートナーを選ぶ基準はズバリ「身体」です。番組では、素っ裸の男性・女性(もちろんLBGTなんでもあり)が素っ裸で登場します。その審査内容とは写真の通り各ボックスにいる候補者のカーテンが下半身、首下、全身と徐々に上がっていき、段階事に一番魅力を感じなかった人が脱落という形で、最終的に1人に絞ります。もちろん皆さんモザイクなしの生まれたままの状態です。

お相手を探す出演者は、司会者と共にそこに並ぶ身体を見ながら、段階ごとそのパーツについて、あーじゃ無いこーじゃ無いと言いながら候補者を絞り、最終的には本人も真っ裸になってパートナーを選びます。自由な会話は一切なく、要は感覚だけで相手を選ぶその基準は、あくまで身体。もちろん性器の形や大きさ、声も審査基準に入っています。まぁその後、デートや進展経過を簡単に紹介するというかなり大胆な内容ですが、詳細はYouTubeでご確認ください。

個人的には、何気に本質を突いているのではないかと感じた次第により、ご紹介しました。いい歳したおっさんが、中途半端な一般視聴者参加型ポルノ番組的なもの見て、喜んでいるわけではありませんのでご安心を。私が本日ちょっとご紹介したいと感じたのは、この番組の特徴でありこの局の姿勢です。

確かに人間として、頭脳明晰であることは必要でしょうが、その頭脳に使いこなされるだけの身体が存在しないことには、意味ないと考えています。現代社会では、その頭脳を駆使し貨幣収集に長けていれば、民草を使いこなし富を得る拝金主義的で社会的信頼度が高い気がします。それは一つの手段として理解できますが、結局その頭脳が各パーツを動かし身体を造り上げるわけですから、バランスよく文武両道が目指すべき私の道です。この番組では、徹底的に視覚・聴覚的直感のみでパートナーを選ぶという、本能的回帰。会話も無いということは、お互い人間としてのエゴも一切無視ってことなんかな。人間の身体を、ただ純粋に本能的直感に任せ「人間的動物」として価値判断に委ねる、面白い企画だと感じます。

この局は、英国の民放地上波の公共放送局として1982年に開局しているので、英国在住者でテレビさえ持っていれば誰でも見れるようです。この局の商務担当局長曰く、「人々が、世界を違った視点から考えるように促すのが我々の使命なんだ」そうです。世間一般的「普通」と呼ばれるものとは異なる視点を擁護し、人々に変化を促す。そのためには、様々な文化を反映することが社是として原点にあり、こうした大胆な番組企画が成り立ったているのでしょう。

実際、以前までBBCが担ってきたパラリンピック放映権を2012年から受諾し、障害者のキャスターを起用したり、過去10年で最高の視聴者数を達成するなど、記録的な数字を残した新進気鋭のイケイケ民放局ってな感じです。開局からそれなりに時間は経過していますが、テレビ番組の多種多様化を目指す英国政府の肝煎りで設立されたようで、一応政府傘下の公共法人ですが、受信料も政府からの補助金さえ一切なく、全てをコマーシャル収入で運営する商業放送だそうです。裏をいじれば出てくるところ勿論あるでしょうが、メディアの使命として、性根を入れてやっている気がします。まぁ実際の評判はわかりませんが。古いネット動画を垂れ流し、芸人やアイドルに社会時事問題を代弁させてる民放局、年の瀬の紅白が頼りの国営放送。もうちょいパンチのきいたやつ考えて頂戴。

でもこの番組、ロルフィング経験ある参加者がいつも最終参考まで残れば、いい宣伝になるんじゃない。Hey Giovanni! Are you resonate?

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