The Yin & Yang

Rolfing

完全なニュートラル姿勢を身につけるための最初のエクササイズは、私が「足首から後頭部まで」と呼んでいるものだ。目を開けたまま、チューニングボードの傾きを管理するために、足と足首の動きをボトムアップで意識することから始める。それから後頭部に注意を向け、それに対応する肩甲後頭関節と上部頸椎の鏡のような動きを感じるようにする。そして、身体の上下の感覚運動の流れに対するあらゆる制限を追跡し、彼らの意識と神経系に、この新しいバランスの取り方を練習させ、習慣化させる方法を学ばせる。

このエクササイズの次のレベルは、目を閉じた状態で行うことだ。この練習は単純に見えるかもしれないが、彼らの精神と肉体の統合について非常に明らかにするものである。この練習を続けることで、ニュートラルへの扉が開かれ、さらにその先への扉が開かれる。

身体の知性は、チューニングボードによって”安定と動作”という相反するものへ、深い関心を生み出す。それは、人生という生命の連続する刹那で、両極を知ることができる方法についての素晴らしい解決法である。そのためには、運動能力を活性化させ、感覚情報の受容性を高める必要がある。加速され増幅された足元の動きは、パターン化した安定と動作の関係に新たな課題を投げかけるが、それに伴う関係性を許容し、受け入れることを学ぶことが出来る。

ラインは、私たちの身体の枠を超えて拡がっている。海に漂う海藻をイメージしてほしい。海藻は、垂直性がいかに生き生きと絶え間なく動き続けることができるかを示す、よい例えだろう。海底にしっかりと根を張り、その上部は太陽に向かって伸びている。垂直に整列し、潮流や潮の満ち引きとともに流動的に動く。海底、太陽、海藻、そして海はすべて一体となった関係にあり、絶えず動いている。そのダンスの中で、海藻は垂直性を失わず、また海流とともに屈曲するわけでもなく、不屈になることもない。その垂直性は、海の動きとともに動く。私たちのラインも又、呼吸の芯や重力の中で動くことが出来るはずだ。

相対的バランス

私がここで説明するニュートラルな体験とは、構造統合ラインのマインドフルな動きの練習であり、これはダイナミック・バランスである。バランスとは、固定された状態ではない。安定と動作による相互作用に相対するものである。継続的な小さな筋肉の調整によって生み出されるサポートなのだ。道教(Taoism)の観点から見た動的バランスとは、創造的な人生の本質的な原則のひとつである。動き(陽)と休息(陰)という相反する2つの力の統合は、成長、再生、調和の普遍的なパターンに私たちを結びつける(Dreheler 1990)。ユング(1969)もまた、新しい心理的態度を開発するために、対立するものの間のエネルギーを均等化することについて述べている。

極性を扱うことは、潜在的に変容のターニングポイントにつながる可能性がある。すでに述べたように、チューニング・ボードの主要な極性は、安定と運動の間の範囲である。ニュートラル・エクササイズでは、私は安定と運動を使い、ボード上でクライアントが流動的な垂直性を体験できる安定した運動に到達するようサポートする。ゴールは穏やかでありながら活動的な状態であり、垂直の意図とともに反射的に身体を伸ばす波に乗ることである。良い姿勢とは、バランスを保ちながら、安定と動きの間で微妙に揺れ動き続けることであり、「支えの源としてのセンタリング」(Bartenieff 1980, 21)の必要性を伴う。ダンスは連続的である。「安定性と可動性が延々と交互に繰り返される」と、バルティニェフはラバン(1980、101)の言葉を引用して書いている。支持やグラウンディングのためのセンタリングは、動きの中で行われる。相対的なバランス、動的な均衡は、この2つの極性の微妙な経験を表現する良い方法である。

Structural Integration and the Living “Line” By Darrell Sanchez Ph.D

第一部及び二部|Rolfing® 3 Elective CE credits (要:別途登録費用)

参加費用|参加人数による価格変動制:各クラス 12万円〜17万円(消費税別)

会場|いずるば: 協力|企画室・音と光 https://www.sono-lumiere.net/

両ワークショップについての詳細は、こちらのリンクよりご確認ください。

参加応募及びお問い合わせ:ws@rolfing-den.com  受付担当|串崎

ドシドシご応募、お待ちしております。

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