気配を探り’間’を制す

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身体のバランスにとって、重力との関係性以外にも、空間との関係性が大切です。視覚に頼らない空間認識は、原初的な感覚で”気配”として感知できます。この空間感覚は様々な関係性の基になっています。そこに刺激を与え、活性化するためには、まず自らの間合いの間隔を掴む必要があります。
ここでいう、間・間合いは、二者との関係性というより、狭間、どちらでもない空間を指しています。

最近興味があるトピックなので、田畑浩良氏のホームページより引用させていただきました。

普段私たちは視覚をもとに空間認識を行いながら、動きを生み出しています。しかし、生物の原始的な感覚により「気配」として視覚以外の感覚器官が働き、感知できる能力を有しています。が、そう感じ取れることは中々難しいことですね。ですが、実際に「空気を読む」なんて言葉が流行っていた時期もありますので、なんとなく感覚的にはお分かりになる方も多いのではないでしょうか。たった一つの言動により”場”の状況が変化することは、よくあることです。

おそらく間合いを操る上級者の方は、上手にその”場”をつくりあげ、お仕事の交渉や会食の席など普段の生活の中で、有利にことを進めている感があります。反面、全てをぶち壊しまくる自分本位な言動を繰り返す輩も時にはいますが、計算の上での言動なのか、やっちまったなぁ。なのかは本人のみ知るところです。基本的にやっちまったなぁの人々のこと「間が読めない=抜けてる」を例えて一般的に「間抜け」とも言いますが、一旦わざとぶち壊しておいて、流れを上手に変える荒技をなす熟練者もいらっしゃることは確かです。

どちらにしても、このどちらにも属さない空間、狭間である「間合い」を上手に活用することで、自分自身も楽にまた、上手に生活していけるのではないでしょうか。これらは、身体感覚により感じ取れるだけで、中には全くわからない方もいるようです。もちろんわかっていても、一切関係ない・気にならないという強者もいらっしゃるわけです。一概には言えませんが、そこまで面の皮が厚くとも、そこはヒトの子。人情なりご厚意によるホメゴロシ的な攻めによって、間合いを引き寄せることもできるでしょう。

ロルフィングのセッションにおいては、この間合いが非常に重要になってきます。特に初期段階でのセッションでは、私を選んでくださったと自尊心の表れが前面に出すぎ、間合いを詰めすぎてもよくないですし、かといってクライエントさんの間合いで行き過ぎると、ここもあそこもと言われ、セッションどころじゃなくなりますので注意が必要です。如何に委ねていただけるよう安定する”場”を創り出し、お互いを尊重しながらも”間”を制するセッションをすることが重要だと感じます。しかし、これは流動的なものですから、調子に乗りやすい私としては、最後まで気が抜けません。そこで「残心」をしかと意識することで一つの”型”としての集大成となり得るのでしょう。そのあたり、しかと肝に銘じて日々の鍛錬を怠らぬよう生活したいものです。 本日は少々真面目でしたか。

セッションというより、武道といった感が強くなってきましたね。戦うわけではありませんので、ご安心ください。