Colombia 2

Surf

正月前ギリギリに到着したEl Valle。 とんでもないコロンビアの街中をうろつき廻って約一週間のち、念願の海に到着です。空港では、自分一人が先乗りだったので、板が到着するまで小一時間ほどバクバクしながら待ってました。なんたって、板が来なけりゃここまで来た意味がないわけで、私にとっては死活問題。飛行機の中からボードバックを取り出すのを見た時に、なんとホッとしたことか。あの怪しいおっさん、伊達じゃなくチップ弾んだ意味をきちんと理解っていたようでした。

そこからいつもの宿探し。これはいたって簡単で、とりあえず海の近くまで行けばいいわけなんですが、タクシーなんぞ使うほどの悠々自適な旅行ではないので、いつもは乗り合いで行くのですが、すでに先発隊はおらず、ほとんどの観光客は正月バケーションで来ているため予約車ばかりで、貧乏旅行には誰も見向きもしません。ヒッチハイクと歩きでビーチの近くまで移動し、ここEl Valleでの宿を決定。

波は到って普通のビーチブレイクですが、人が少なくノンビリと波乗りできる。そもそもローカルなんかいない。コロンビア自体、波乗りなんて全然メジャーなアクティビティーではなく、ここにいるほとんどのサーファーは、他の南米地域からの旅行者でした。ほんの一握りのフレンドリーなローカルサーファーに、のんびりしたラテン系の旅打ちサーファー。皆で波を回しながら、その場その時を共有する。こうした状況が世界の至る所でなくなっているのは、やはり波乗り人口の増加によるポイントパニックなのでしょう。個人的に思うのは、一極集中というか、人がいるところに入ってくる輩が多く、もう少し全体眺めて自分だけのバンク見つけろよと言いたい処もある。あくまでビーチブレイクでのお話ですが。

せっかく混雑が嫌で、ちょっと外した場所まで歩いて無人のブレイク見つけても、小一時間もする前に混雑した状況になることは、よくある話。自分の腕を見せつけたいのか、周りに人がいないと心細いのか分からないが、せっかくあんなに素晴らしい遊び(宗教とも呼ぶ)をやっているのなら、自分のやり方次第でもっと楽しめると思うのになぁ。独り言はさておき、コロンビア。

到着したのが正月前なので、連日連夜飲み明かしていた気がします。といっても宿の人たちと一緒にその辺で、毎晩の晩酌ですな。ビーチまで出張って、流木でのキャンプファイヤー(フォゴッタ)して、コロンビアの都会から来た観光の女の娘たちと戯れたり、地元の人達と一緒になって満喫した生活を送ってました。滞在中はネットなんか必要もなく、朝起きたら波があるかどうかチェックして、その日その場の状況で毎日を暮らしていた贅沢な時間。そうじゃないと、こんな日本の一般常識なんぞ糞食らえの性分にはならないでしょう。

問題は、この南米からどうやって中米に抜けるかの一点のみ。飛行機で行くのは、エクアドルでキャンセルした時点で選択肢から外し、ジャングルにはゲリラだの何だのと非常に危険極まりないコロンビア。これまで同様ボートで行こうにも、情報なんて全くなし。村に唯一ある小学校へと行きwifi使ってネットで情報探しまくりました。どうやら、カルタヘナ(カリビアンサイド)まで行くとパナマへと行くボートが出ている様で、西洋人の旅行者はそうやって中米へと行き来しているようです。

私が滞在していたのは、パシフィックサイド。ここからカリビアンサイドまで行くのも面倒だと感じてましたが、ここでもやっぱり地元の人々が一肌脱いでくれました。わざわざそんなとこ行かずとも、この隣町からボートが出ているらしいです。これまでの経緯から、またまたアドベンチャー気分でのんびり行くかと、滞在中の宿の代金を一本の板でどうかと交渉し、El Valleを後にしました。先にお伝えした通り、コロンビアにはサーフショップなんぞなく、みんな板が欲しくて欲しくてたまらないようで、一定の生活水準もあるレベルの人たちは喜んでくれますので、もし南米に波乗り行く際は、最後にコロンビアで板売りさばくと悪くないですよ。

ここからパナマの目的地サンタ・カタリナまで、またもやアドベンチャーをする羽目に。でもこの辺りから、スペイン語もなんとか適当に、かわせるようになった気がします。いつも、旅先で持って来とけばよかったナンバーワン候補に上がる辞書ですが、この時は当初ブラジルでのんびり暮らすが目的だったので、ポルトガル語のなんちゃって辞書のみ。まぁ日本人の私からしたら、ポルトガル語もスペイン語も似たようなもので、ごっちゃになっていたようですが、とりあえず意思の疎通は出来ていたようです。

いよいよ腹括って、前回同様とりあえず行っとけ精神での国境越え。しかもここは、南米から中米へと前回と違う本格的なやつ。これまでの経験からまずは、近所の材料屋に行ってプラスティックシートを大量購入して、ボードケース(全ての荷物が収納されている)カバーを作り、どれだけ濡れてもいいように準備万端。では、そろそろ重い腰あげましょか。